知ってるつもり!?年末ジャンボ宝くじの意外と知られていない歴史を徹底解説!
毎年大いに盛り上がるのが年末ジャンボである。
このサイトでも定期的に取り上げてきたわけだが、今回はその歴史に迫りたいと思う。
そもそも宝くじ自体は歴史が古く、昔から庶民に夢を与え続けてきたのだ。
そしてこれからも長く続いていくことになるだろう。
この記事では、宝くじおよび年末ジャンボの歴史を明らかにする。
宝くじファンは是非じっくり読んでみて欲しい。
まずは宝くじの歴史を紐解く!
まずは宝くじそのものの歴史に迫りたいと思う。
宝くじと言うと戦後に生まれたものだと思っていないだろうか?
いやいや、そんなに新しいものではないのだ。
その昔は「富くじ」と呼ばれており、神社仏閣などの修繕費用などを確保するために売られてきた。
現在も地方公共団体の財源となっていることを考えると、くじ発行の意義自体は変化はないわけだ。
では宝くじの歴史を確認してみよう。
発祥は富くじ!
宝くじの発祥は江戸時代とされ、現大阪府の摂津国にある箕面山瀧安寺(みのおさんりゅうあんじ)とされている。
まずは「富札」と呼ばれるくじを発行し、その後番号が書かれた木札を箱に入れる。
そして木札を錐でつくことで抽選し、同じ番号の富くじを持っている人が当選となったわけだ。
本来は、お守りを授けるくじであったが、徐々に金銭を与えるくじへと変化していく。
そして富くじは寺社以外にも飛び火し、全国的に大ブームになっていくのだ。
ただ1692年に徳川幕府より、富くじの禁止令が出されてしまう。
その一方で特定の寺社については、富くじの発行が認められる。
つまり「寺社の修繕費用の調達」目的であれば富くじを発行しても良いとされたのだ。
中には大金が当たるものもあり、賞金額が100両になることもあったようだ。
ちなみに1両は今のお金に換算するのは難しい。
江戸時代の貨幣価値を現在のものに換算するのは大変困難である。当時と現在では、世の中の仕組みや人々の暮らし向きが全く異なっているからである。一応の試算として1両を米価、賃金(大工の手間賃)、そば代金と比較してみると、米価は1両=約4万円、賃金で1両=30~40万円、そば代金では1両=12~13万円になる。
引用:https://www.lib.pref.yamanashi.jp/cgi-bin/refjirei/refs.cgi?c=common&n=32
富くじが禁止!宝くじのない歴史もある!
寺社で続けられてきた富くじであるが、1842年に全面的に禁止されることになる。
有名な天保の改革の一環として行われたのだ。
天保の改革は、老中・水野忠邦(みずのただくに) が主導した幕政改革で、江戸の三大改革(享保の改革、寛政の改革、天保の改革)のひとつ。財政再建、物価の安定、風紀是正などの政策を進めたが、激しい反対にあって頓挫した。
引用:https://www.japanserve.com/nihonshi/n-reki-050-tenponokaikaku.html
富くじが規制の対象となった理由には、以下の2点が挙げられる。
- 富くじを発行する寺社の数が増え富くじが売れなくなった
- 富くじによって風紀が乱れるとされた
以降、約100年間富くじは発行されなくなる。
しかし突然復活するのだ。
【暗い歴史】戦時中に復活!
太平洋戦争末期の1945年に、突然富くじが復活する。
実は軍事費の調達を図るため、1等10万円があたる富くじの「勝札」を1枚10円で発売することになった。
実際発売されたのだが、なんと抽選日前に終戦となり抽選自体がされなかったのだ。
戦後、「宝くじ」の名称で、戦後の激しいインフレ防止のため、さらに地方自治体の復興資金調達のために宝くじが発売されることになる。
そして現在まで続いているわけだ。
年末ジャンボの歴史とは?
年末ジャンボ単体の歴史もチェックしていこう。
ちなみにジャンボ宝くじとは、年に数回の特別くじのことを指すものだ。
1976年12月の特別くじが始まり
ジャンボ宝くじの始まりであるが、実質的には1976年12月である。
高額の当選金を設定した特別くじが販売されたのだ。
しかし、このときは「ジャンボ宝くじ」との名称は付けられていない。
1979年8月以降本格開始!
「ジャンボ宝くじ」との名称が付けられたのが、1979年8月の第151回全国自治宝くじである。
その名もサマージャンボ宝くじであり、その年の11月には年末ジャンボ宝くじも販売されることになる。
翌1980年には上記2つのジャンボ宝くじに加え、ドリームジャンボ宝くじの販売が開始される。
これ以降年3回の発売が恒例化したわけだ。
当選金の変遷
1枚あたりの価格は、当初200円であり1等当選金は2,000万円であった。
その後1985年に規制が緩和されることで、1等当選金が5,000万円、前後賞合わせて7,000万円と大幅に引き上げられることになる。
1989年にはさらにアップし、1等が6,000万円前後賞4,000万円で、1等前後賞合計で1億円の当選の可能性も出たわけだ。
その後もどんどん当選金額は引き上げられていき、現在の年末ジャンボは1等7億円、そして前後賞各1億5,000万円の合わせて10億円を達成することになった。